9 薩摩琵琶の奏法
<右手の奏法>
払い撥…口ビワでチャンといい、手前から向こうに払う撥で最も普通の奏法。
打ち撥…腹板にも撥があたるように強く打つ奏法。
懸け撥…ギンといい、撥先で手前へすくう奏法。
掻き撥…アルペジオ奏法のことで「ドシャーン」という奏法。
切り撥…弦を切るように擦り打つ奏法。
返し撥…逆に4の糸から1の糸へアルペジオ奏法。
空撥…弦を鳴らさず板に撥をあててすくい撥をする奏法。
消し撥…一度弾いた後、撥先で余韻を止める奏法。
<左手の奏法>
押し手…弦を鳴らした後、ピッチを左手で変える奏法。
はじき…左手の薬指ではじく奏法。
たたき…弦を弾いた余韻のあるうちに次の柱を左手の薬指で軽く叩く奏法。
ゆり…弾いた後、押さえている指をふるわせて余韻をゆらせる奏法。
消し…弾いた後、左手の指の腹全体で弦を押さえて余韻をとめる奏法。(下柱の真下)
左手の位置
・大干(薬指と中指で抑える)
上段(人さし指と薬指で抑える)
中段(人さし指と薬指で抑える)
下段(中指と薬指で抑える)
(1)段法の途中で手の位置を変えることはない。(例外 崩れの干地廻し)
(2)声と琵琶は相対的な関係である。
10 薩摩琵琶の曲の構成
前謡→本謡→後謡(前謡・後謡より本謡の方がはるかに長い)
<本謡の形式>
(1)基吟(普通の謡の調子)⇒ニュートラルという普通のもの風にとらえる。
(2)崩れ(合戦や災害など激しいもの)
(3)吟替り(悲しい場面、情緒的なもの)
(4)和歌(「合戦川中島」でいうと…『ふるとみて傘とるひまもなかりけり』の部分)
(5)詩吟(漢詩を吟じる)
以上のような音楽的な構造として上記の5つの要素に分けられる。